導入事例

P-WORK総研お客様に聞く - ネクサス

大規模複合店を直営するというビジネスモデルを核に急成長するネクサス様に、組織づくりへの想い、新卒採用成功の秘密などについて語っていただきました。

群馬を中心にD'STATIONを展開するネクサス。ユニークな直営方式による大型複合店の成功により、売上500億円を超える急成長の途上だ。人作りをはじめとする会社変革に目覚めたのは、目をかけていた若手社員の退職がきっかけになったのだという。齋藤人志専務に詳しく聞いた。

ある日、後輩が社長のところに来て、言った。

「社長の星野と私は、法政大学のフェンシング部で同期でした。常務もそうです。そしてSくんといって、全日本大会でチャンピオンになったほどの凄い腕前の 後輩がいました。彼は、ネクサスで働きたいといって、入社してくれました。Sくんは一生懸命に働いてくれていました。そのSくんが、ある日、社長のところ に来て、会社を辞めたいと言ってきました。」

「Sくんの話はこうでした。『実は、結婚を考えている女性がいる。向こうの両親の元に、お嬢さんと結婚したいと挨拶に行った。仕事は何をしているのと聞か れたので、フェンシング部の時の先輩が群馬でパチンコ店をやっていて、そこで働いていますと答えた。すると、パチンコ店で働いている君にはウチの娘はやれ ないと言われた。いろいろ悩んだが、自分はどうしても彼女と結婚したいので、すみません、会社をやめさせてください』とのことでした。Sくんは会社をやめ ました」

「このとき社長は、このままではダメだと思いつめたそうです。みんな、こんなに一生懸命がんばっているのに、世の中はそういう目で見ている。何とか良い会社になって、世の中に認められたいのだと、強く思ったそうです。今、研修などを通じて、人づくりに取り組んでいるのも、そういう思いからです」

はじめての新卒採用

− ネクサスは2005年にはじめて新卒採用に踏み切った。採用は予想外に上手くいき、22名の内定者を確保できた。

「お恥ずかしい話ですが、内定者を確保したものの、受け入れ態勢が整っていませんでした。新卒のみなさんに、どのような研修を受けさせて、どうやって社会人のマナーなどを教育していくのか。店舗見学会や懇親会などを、どう段取っていくか、準備ができていませんでした」

「P-WORK総研を知ったのはその頃です。同友会を通じて知りました。会っていろいろ話を聞いてみると、パチンコ業界のことをよく知っているし、実績もあるし、第三者なのでポーンポーンと鋭い指摘もしてもらえる。新卒の受け入れ体制や、会社の人事制度づくりなど、ここにおまかせするのが良いかと思い契約しました」

P-WORK総研とのプロジェクトミーティング
<P-WORK総研とのプロジェクトミーティング>

根性注入ではなく…

− こうしてネクサスは、2005年春に第一期生22人を採用した。それから一年後の2006年6月現在、辞めたのはわずかに3人だという。

「パチンコ業界の場合、一年経ったら半分はやめるのが普通だと聞きました。では当社の新卒採用は成功だったのだなと思いました。それはなぜかと考えたとこ ろ、もちろん我々も努力しましたが、やはり、P-WORKのみなさんが努力の方向を教えてくれたことは大きかったと思いました」

− だが、P-WORKの新人研修への第一印象は、「ちょっとぬるいんじゃないか」であった。

「私は体育会系の出身なので、軍隊の厳しい合宿のような研修を想像していました。みんなボロボロになって泣きながら、一体感をえるのかなと思っていました。でもP-WORKの研修は、最初は、ゆっくりスタートしたので、ぬるいような気がしました」

「ところが、合宿の最後の決意表明になると、新卒が、感極まってぼろぼろ泣いていました。コンサルタントの針生さんの想いが伝わったのだと思いました。ま た、小倉さんの説明では、『甘やかしていけないのはもちろんだが、根性注入のような研修では、本当の想いは伝わらない。本人に気づかせるやり方がいいと思 う。自分で気づかないと人は本当には変わらない』ということでした」

「その後も、新卒が、肉体的にも精神的にもぐらつく時期を見はからって、タイミング良くフォロー研修がありました。1年が過ぎても、新卒があまり辞めないことも、そういう風に節目節目でフォロー研修を行ったことの効果が、きっとあったのだと思います」

根本的に解決したい。

− 採用と人材育成は、今後もネクサスの中心課題でありつづけると斉藤氏は語る。

「会社も10年になりますが、毎年、慢性的な人手不足です。いつも、そのばしのぎの求人で、バイトさんを募集して、人が補充できて、ああよかったねと安心しても、またすぐにやめていくので、また募集をします。その繰り返しで、いつまでたっても解決しません」

「もっと根本的なところ。人がやめていくのは、なぜやめていくのか、どうすればやめないのかなという、問題意識が手つかずのまま、募集募集でごまかしてきた今までは、何の解決にもなっていないと思います」

「ネクサスは、人がやめない会社になりたいし、社員が堂々と結婚できる会社になりたいと思います。その目標に向けて、これからも努力しなければいけません。P-WORKさんには、これからも色々な形で弊社を支えていただけるよう、期待しています」

今回、P-WORK総研が提供した人財育成コンサルティングの内容

【 新卒育成コンサルティング 】

P-WORK総研のコンサルティングは、社員ひとりひとりの自発性を引き出す点が特徴です。ありがりな「ノウハウを指導する」コンサルティングの場合、最初は変化が起きますが、コンサルタントが引き揚げると元に戻ってしまい、悪化するケースすらあります。しかし、自分が自発的に考え、行動したことで起きた変化は、組織に根付き、すくすくと成長することができるのです。弊社のネクサス様へのご支援は『新卒の受け入れ体制づくり』から始まりました。まず経営幹部を中心に社員も巻き込んで構成されたメンバーによる『新卒受入プロジェクト』を結成、『私たちは先輩社員として新人のために何が出来るのか?』をひとりひとりが考えることから手掛けていきました。このプロジェクトで議論し、決定されたアクションプランは全て、「人と人の間に絆を結ぶ」という考えが根底にあったと思います。例えば、新人を指導するメンターと指導される新人メンティーとの間の絆、新人同士の絆・・・ などを強化するために、入社直後の合宿を企画。メンバーのアイデアで実施した自己紹介や決意表明などはキャンプファイアーのゲームのような雰囲気だったそうです。これらを通じ、新人たちは急速に組織に溶け込んでいきました。

また、 新卒の配属先は少数のモデル店に集中することにより、OJTの効果を高めました。特に新店オープンは、ベテラン役職者と新卒スタッフを中心に立ち上げ。困難を共に乗り越える体験を通じ、本物のチームビルディングが進んだように思います。

【 管理職育成研修 リーダーシップ・マネジメント・コーチング 】

新人の育成のために最も重要なのは、新人自身への教育よりもむしろ、受入体制を事前に用意しておくことです。中でも重要な組織のリーダーには、組織を動かすために3種類の異なる能力が求められます。

▼ リーダーシップ
大きな目標に向かって組織全体のモチベーションを高め、統率するための、人間的な影響力の高め方、使い方マネジメント: 組織を合理的に管理・運営することで、具体的な目標を効率よく確実に達成するための、ロジカルな思考法、仕事術

▼ コーチング
相手の自発的な行動を引き出すための、コミュニケーションの技術

ネクサス様では、これらを使いこなすための研修を、入社直前の3月に管理職全員へ実施。人を育てる、辞めさせない、という意識が組織全体に共有されました。また、これは新入社員にとって、「自分を受け入れようとしてくれる」という精神的な支えともなるでしょう。

また、新卒スタッフを教える立場になったのは、主にアルバイトから社員に登用されてきたメンバーです。彼らが研修を受け、それを自ら現場で実践してきました。その意味では、この時期一番成長したのは彼らかもしれません。

【 人事制度・育成体系構築コンサルティング 】

全社的な人材育成体系(キャリアパス)を構築することにより、若手社員にとって次のステップが明確に見えるようにしました。これは新入社員にとって「自分はキャリアパスに沿って成長できる」という論理的な支えともなるでしょう。

P-WORK総研 担当コンサルタントの視点

先日、新体制発表会にお邪魔させていただいた際のことです。 「社員とその家族」「社員と会社」の絆を結ぶ素敵な式典でありました。主に経営陣が社員や社員の家族をもてなす進行で進んできたのですが、最後にサプライズ演出があり、社員一同から齋藤専務含む創業経営陣3名へのメッセージが贈られました。

そのメッセージを読んだのは1店舗目の頃からアルバイトとして働き、社員、そして役職者、店長となっていたH店長。いつになく真剣な表情で決意表明を始めました。「私には3人の父がいます。

入社以来、常に厳しい父、情熱的な父、温かい父・・・、(中略)私は3人のおかげでここにいます)」と始まるスピーチを、経営陣・社員様の多くは感涙にむせびながら聞かれていました。

このエピソードが象徴するように家族的な厳しさ、温かさが、ネクサス様には根付いています。齋藤専務の語る冒頭エピソードにも伺える、経営陣が社員へ向ける熱意、愛情が、組織にいきわたっているためだと思います。

私もネクサス様が大切にする「絆」を新しく加わる仲間や、既存の社員同士の方々に広められるよう今後とも尽力していきたいと思います。また、いつか私が携わった新卒1期生から店長が生まれるのを楽しみにしております。

株式会社ピー・ワーク総合研究所 担当コンサルタント

ネクサスのWebサイト
※ 取材日時 2006年6月

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